お客様との信頼関係を妨げるものとは?
お客様の話を聞いているつもりでも、
「心ここにあらず」な状態だと、
相手にもそれは伝わります。
特に売れない営業マンや、
スランプに陥っている営業マンは、
お客様の話を聞きながら
次のようなことを考えていることが多いようです。
・どうクロージングしようか考え始める
・歩合や売上げについて考え始める
・時間を気にする
・自分の体験を思い出し始める
・これはこういうことのはずだと決めつける
このように、
相手の気持ちや本当に伝えたいことを聞くのを妨げる自分の気持ちのことを、
SAT心理療法を開発した宗像恒次教授(筑波大学大学院教授)は
「ブロッキング」と定義しています。
私の場合も、
「このお客さんは買ってくれそうだ!」
とか、
「この人が買ってくれたら、今月はノルマ達成できるぞ!
給料もアップだ!」
ということがトーク中に頭の中を駆け巡ると、
ほとんどの場合、契約が取れませんでした。
また、そのときは勢いで取れても、
後でキャンセルになる率が高かったです。
「この人は商品を気に入ってくれている」
「この人とは信頼関係が築ける」
と、お客様に期待することはもちろん大切です。
ところが、自分への欲が出たとたん、
それがお客様に伝わるのか、なぜか売れなくなるのです。
本当に相手のためを思って商品を勧めているときのエネルギーと、
自分のためだけに勧めているエネルギーでは、
伝わり方に大きな差があるようです。
営業マンは、
辛い状況のとき、
また反対にどんなにうまくいっているときでも、
「相手(お客様)のために」
という立場は常に持っておくべきです。
そうすると、
聞き方にも身が入りますし、
話し方にも説得力が出てきます。
すべて、言語外情報で伝わるのですね。