売れる人と売れない人の差が大きく開く、3つの理由
◆売れない部下にがっかりする理由とは?
営業研修の場で、売れている人と、売れない人のロールプレイングをしてもらうことがあります。ぶっちゃけた話をいうと、売れる人も売れない人も、話す内容は大して変わり映えしないものです。
それどころか、売れない人のトークのほうが、「うまいな」と思うことさえあります。
では、同じようなトークをしているのに、なぜ売れる人と売れない人の差が大きく開くのか?
それは、次の3つです。
・コミュニケーションスキル
・質問のスキル
・考え方
この要素が大きく影響しているのです!
あなたの上司のように、長年たくさんの人に出会ってきた人は、
相手を巻き込んでいく技術を自然に身につけています。
自然に身につけたからこそ、「なんとなく」やってしまっているから、
言語化して部下には教えることができない。
「トークを全部教えているのに、この部下は売れない。センスが無いんだな。がっかりだよ・・・」
教えられている方は、
「言われたまんまやっているのに、ぜんぜん売れない。自分は営業に向かないかもしれない」
こんな不幸が起きるのです。
◆なぜ、教えられたトークを丸暗記しても、売れる人と売れない人との差が開くのか?
「売れてる人のように、自分は気の利いたことなんて言えない」
「売れてる人はいつも前向きだけど、自分の性格が暗いからな」
「クロージングであんなにしゃべれないよ」
「あんなふうな強引なことはできないよ」
「そもそも、持って生まれた才能が違う」
私自身、売れなかったときは、そんなふうに思っていました。
しかし、しゃべりが大して変わったわけでないのに、突然開眼したように売れ始めた経験から、才能よりも、セールストークの素晴らしさよりも、あるコツを身につけるかどうかだと確信を持って言えます。
特に、影響が大きいのが、コミュニケーションスキル。
会社から教わったトークを丸暗記しても売れないのは、
「基本的なコミュニケーションスキル」ができていないことが大きな原因です。
でも、売れている人は自然に身につけているから、部下や後輩との違いに気づかないのです。
基本的なコミュニケーションとは、話すことと、聞くことです。
話すことは、一人でトレーニングできます。
トークを覚える。
自分で声に出して練習する。
お客相手に試してみる。
しかし、聞き方の練習をしたことがある人は皆無です。
教えてくれる人もほとんどいません。
目立たないですが、「聞き方のスキル」はとても重要なのです。
聞き方がうまければ、相手に波長を合わせることが短時間でできます。
相手からの信頼感を得ることができます。
さらには、「この営業マンには好感が持てるなあ」と感じてもらえます。
お客さまは、気に入った人からの話だったら、素直に聞いてくれます。
こういった部分が土台になってこそ、効果的な質問や商品説明が生きていくのです。
売れている人のトークを、そのままマネしても売れない。
だとしたら、特に話を聞くときの技術の違いが大きいということです。
(「人見知りのための沈黙営業術」より抜粋して改編)
過去、研修をしてきて、「聞き方がへた」という自覚を持っている人は、ほとんどいません。
そこをクリアしてから、ようやく質問の技術を磨くことができます。
そこから、この本のタイトルにもなっている、沈黙を使いこなせる段階に行けます。
がっかりされてる営業マンのお役に立てる本だと確信しています!