営業マンが絶対に話してはいけない場面とは?
営業において、
「いかにうまく話すことができるか」
「プレゼンの時間を多く取ることができるか」
と、話す技術を磨くことに力を注いでいる営業マンは
とても多いと思います。
しかし、話し過ぎる営業マンは、
売れません。
そのときは勢いで売れても、
後で解約、キャンセルが相次いだりします。
基本的に、人は話過ぎる人に好感を持ちません。
しかし、自分に興味を持って
自分の話を熱心に聞いてくれる人は、大好きです。
しゃべり過ぎて後悔したことはあっても
聞き過ぎて後悔することって、
ありませんよね。
人の身体も、
口は一つで、耳は二つ。
自分の話をするその倍は
人の話を聞こう、ということです。
特に、営業では、
ある特定の場面でしゃべりすぎると
100%ダメです。
売れない営業マンは、間違いなくこれをやっています。
それは、「クロージング」の場面です。
一通り商品の説明が終わって、
購入をするか、しないかの決断のとき。
売れない営業マンは、
このとき、お客様の言葉を待たず、
お客様が考えている沈黙の間に、
しゃべりすぎるのです。
さて、ここで質問です。
人はどういう時に沈黙するのでしょう?
重要な問題を考えている時、
重要な決断を下す時、
重要な発言をする直前。
つまり、何か重要なことを考えている最中です。
沈黙は、意識が自分の内面に向かっている証拠です。
重要なことを考えているとき、
邪魔されたら、自分ならどう思いますか?
不快ですよね。
つまり、
クロージング中に黙っているお客様相手にしゃべりかけるのは、
お客様を不快にしているのと同じこと。
それでは、契約まで辿り着けるわけがありません。
自分から話しかけるということは、
その度にお客様の思考を寸断していることでもあります。
営業の最中、
声をかけるタイミングが悪ければ、
その都度相手を不快にしてしまっているということなのです。
売れないのも当然、と言えるでしょう。
とはいえ、そうは言っても
やっぱり沈黙は怖い…、気まずい…、
という気持ちもわかります。
そこで、アドバイスです。
相手が黙ってしまったら、
相手と目線(の方向)を合わせるようにしましょう。
相手が下を向いていたら自分も下、
右斜め上を見ていたら自分は左斜め上(同方向)と、
同じ方向を見るようにします。
相手の気持ちと同化するように、
目線の動きを合わせるのです。
こうすることで、
相手に考える時間と安心感を与えることはもちろん、
他にやることができるので、
沈黙が気にならなくなってきます。
話が上手な営業マンではなく、
相手の気持ちに寄り添える、
そんな営業マンを目指しましょう。
「しゃべりすぎ」や「沈黙の対処法」については、
『「聞くだけ」会話術』の第4章で詳しく書きましたので、
ぜひそちらをご参照くださいね。