観察力を磨こう
営業マンには観察力も不可欠です。
優秀な営業マンは、
よくお客様のことを観察しています。
お客様自身の言動だけではなく、
部屋の様子や本棚、写真立てなどをよく見て、
会話に繋げます。
本棚や写真立ては、その人をよく知るチャンスです。
本棚に、何冊も同じジャンルの本が置いてあったら
それは偶然ではなく、
本人がとても興味を持っている話題であることは
ほぼ間違いありません。
写真立てに入れてある写真は
本人にとってとても思い出深い、
もしくは自慢したいほど大切な人たちに違いありません。
そういうところからも、
相手との心を繋げる会話ができます。
「聞き方に関する本をたくさん読んでらっしゃるんですね」
「ああ。最近、若手社員とのコミュニケーションが
うまく取れなくてね、ちょっと若手社員の話を聞く練習を
してみようと思って」
「話すほうではなく、聞くほうに焦点を当てるなんて、
さすが社長ですね!
社長のような方がいる社員の方は幸せですね!」
「いやいや、そんなことはないよ。
昔はワンマンでやっていけたんだけど、
最近はそううまくいかないね。
この間も…」
某生命保険のトップ営業マンは、
リビングに飾られてある写真を糸口にして、
将来いくらぐらい金銭的負担がかかるのか、
シミュレーションをして話を繋げていくのだそうです。
「お子様、とても可愛いですね!
これはいつぐらいの写真ですか?」
「つい一か月前だよ。
10歳の誕生日の記念で撮ったんだ」
「そうなんですか!
失礼ですが、〇〇様の年齢ですから、
もっと大きいお子様がいらっしゃるのかと思っていました」
「40歳になってからできた子どもでね」
「でしたら可愛くて仕方ないでしょう。
〇〇様にとてもよく似ていらっしゃいますし」
「そうだね。厳しくしないといけないと思うんだけど、
女の子だしついつい甘やかしちゃうなあ」
「ところで、お嬢様は今10歳ということですが、
これからの時代、
成人して大学を卒業するまでにかかる金額が
おおよそ…」
成果の上げられない営業マンは、
「今日訪問したお客様のところには、
どんな本が置いてあった?」
と聞いても、
「え!?」という顔をします。
観察をしていないのです。
もったいない話です。
観察力を磨きましょう。
話の糸口、成約のヒントは、
相手の目の前にたくさん溢れています。